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2007年10月28日 (日)

アルタミラ

Altamira / Zoch / Peter-Poul Joopen作

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有史以前の狩のゲームです。
各プレーヤーはそれぞれ2人の狩人を持っています。
ラウンドの最初には、この二人をどのエリアに送り込むかを決めます。各エリアには、それぞれ決まった動物がすんでいます。またそれぞれ決まった武器の採取所でもあります。まず、送り込んだエリアに応じて、武器が手に入ります。そのあと、順番に狩が行われます。狩を行うことができる動物はカードで示されています。動物カードがボードに並べられており、対応するエリアに狩人を送り込んでいれば狩ができます。
それぞれの動物の狩に必要な武器は決まっています。

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また、並べられたカードの位置により必要な武器の最低数が決まります。列の先頭(右端)はそれぞれの武器が1個ずつあれば狩ができますが、最後尾(左端)の動物の狩にはそれぞれ4個ずつの武器が必要です。
自分の狩人だけがいるエリアでの狩の場合には、必要数の武器を捨てることにより、その動物カードが取れます。他の狩人がいる場合は、競により誰が狩に成功するかが決まります。この競は必要最低数の武器を表にして並べたほかに何枚かの武器カードを伏せて行われます。ブラフがあったり、相手の武器カードを減らすためのフェイクであったりするわけです。
自分の手番では、最大限自分の2人の狩人による狩しかできませんが、同じエリアにいる他のプレーヤーの狩人が狩をする場合には、何度でもそれに挑戦することができます。
こうして、必要数の動物の狩に成功したプレーヤーの勝ちです。
武器の補給にはランダム要素はありません。誰がどのくらいの武器を持っているかは、ちゃんと見ていればわかるかもしれません。後は、競にどのぐらいつぎ込んでくるかを読むだけです。

ヒンデンブルグ

Giganten der Lufte / Queen / Andreas Seyfarth作

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飛行船開発競争のゲームです。プレーヤーは、アメリカ・ドイツ・フランス・イタリアのいずれかの開発チームです。
「王への請願」に似た、能力積み上げ方のダイスゲームです。
使われるダイスは、3種類(白・赤・黒)各3個です。
白いダイスの目は1~3、赤いダイスの目は2~5、黒いダイスの目は4~8です。
ゲーム開始時には、白いダイス2個振る能力しかありません。
開発カードには、振るダイスの種類と数、およびその結果出す数字が書かれています。目標以上の目を出せれば、その開発カードが手に入ります。それぞれの開発カードには、何らかの特典が書かれており、新たに振るダイスが増えたり、ダイスを振らなくても、すでに大きな目がでたことにできたり、出た目におまけが付いたりなどです。手番には、表になって置かれている開発カード1枚を選びそれに挑戦します。
開発カードは、6種類の分野に分かれています。後半になるほど、強力な開発カードが出てきますが、同じ分野の開発カードは1枚ずつしかもてません。
ある程度、開発カードがたまったら、飛行船の建設カードに挑戦です。成功すれば勝利ポイントが得られますが、これによる新たな能力の追加はありません。
もちろん、勝利ポイントが一番多いプレーヤーの勝ちです。

エケトープ

Eketorp / Queen / Dirk Henn作

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ヴァイキングの戦いです。ヴァイキングたちは、それぞれの砦を建設中です。資材が取れる場所で、建設中の砦で戦いが起こります。
ラウンドごとにプレーヤーは、手持ちのヴァイキングをどこに派遣するか、秘密裏にプロットします。派遣先は、7つある資材が取れる場所、他のプレーヤーの砦を攻める場所、そして自分の砦です。
資材が取れる場所に送ったヴァイキングは、ひとり1個の資材を持ち帰ることが出来ます。ただし、ヴァイキングの数が資材の数より多ければ、戦いが発生します。砦を攻める場所は、それぞれ3箇所ずつあります。一箇所に複数のヴァイキングがいたら、砦を攻める前に、それらのヴァイキングが戦って、誰が砦を攻めるかを決めます。もちろん砦の攻防もあります。
手番ごとに、自分が戦うヴァイキングをひとり指名して、戦いを仕掛けます。戦いは、カードで決着です。カードは1~6の数字が書かれただけです。互いに同時に公開して、勝った方が残ります。負けたほうは入院です。数字の差に応じて入院期間が変わります。大差で負けると、しばらく娑婆に戻れません。なお、プレイしたカードは、交換してから自分の捨て札の山を作ります。手札は元々4枚ですが、4枚すべてプレイしたら、交換して得た捨て札の山を、新たな手札とします。
砦を巡る戦いでは、攻めるほうが勝った場合、プレイしたカードの差により、砦の資材を持ち帰ることができます。
こうして、誰かが砦を完成させたらゲーム終了です。その時点で、砦を作っている資材による得点などを計算して、勝負が決まります。
どこに、どれだけのヴァイキングを投入するかと、誰と戦うか、どのカードを出すかなどがポイントです。戦いに負け続けたプレーヤーの手札はよくなっているかもしれませんが、多くのヴァイキングが入院中でしょう。戦いに勝ち続けているプレーヤーは、多くのヴァイキングが現役で戦っていますが、手札は弱いかもしれません。

2007年10月25日 (木)

ダージリン

Darjeeling / Abacus / Günter Burkhardt作

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プレーヤーは、お茶の仲買人です。各地を歩き回ってお茶を仕入れて出荷するというものです。
ゲームボードは、タイルを敷き詰めて作ります。形は、[インド][中国][セイロン(スリランカ)]の3種類が用意されています。
手番に、プレーヤーは、自分のコマを移動させます。移動距離が長い場合には、それの応じて得点を減らす必要があります。そして、移動元のタイルを取ります(そこには、すぐにストックからタイルを補充します)。つまり、移動した先のタイルは次の手番でしか取れません。
タイルには、お茶箱の半分が、いくつか(1~3個)描かれています。そしてお茶の種類は4種類です。
同じ種類のお茶箱のタイルを幾つか集め、すべてお茶箱が完成した状態で、タイルを置くことができたら、そのお茶を(手番ごとに最大一種類)出荷することができます。
このゲームには、得点を取るための仕掛けが2つ用意されています。そのひとつは積み出しようの船です。船の横には、×1、×2、×3と書かれています。手番の最初には、自分のマーカーが置かれている船がある場合には、そのマーカーの数に横に書かれた数字を掛けた得点が入ります。この船は誰かが出荷をするたびに、一段ずつ下がり、最下段の船に置かれていたマーカーは持ち主に返され、新たに出荷したプレーヤーのマーカーを乗せて最上段(×3と書かれている場所)に置きます。
つまり、自分がまとめて出荷したあと、しばらく誰の出荷もない場合、手番ごとに高得点が入るのです。だから、あまりしたくもない細かい出荷も必要かもしれません。

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もうひとつは、需要バロメーターです。ボード上のスロープには、4色のコマが2個ずつ置かれています。いずれかの色のお茶を出荷したら、その色の下にあるほうのコマを取り、一番上に移動させます。そして、同色のもうひとつのコマとの間にあるコマの数が得点になるのです。写真の例では、黒を出荷してもこの得点は入りませんが、赤なら3点、白なら4点入るのです。また、白は赤と緑が出荷するのを我慢できれば、最大6点まで延ばすことができますが、待つと他のプレーヤーが出荷してしまうでしょう。
ゲームのシステムとしても楽しいし、ギミックも見るべきものがあるゲームです。他のプレーヤーの次の手番で取るタイルも分かっているわけで、とにかくタイミングが重要なゲームでした。

キープクール

Keep Cool / Spieltrieb

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環境ゲームです。つまり経済発展をしながら、地球を護るというものです。
各プレーヤーは、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカなど、いずれかの国または地域を担当します。そしてそれぞれの地域について、ゲームのスタート条件も勝利条件も違います。
スタート時には、それぞれの地域は決められた工場の数をもっています。工場は大きく分けた2種類です。環境に負荷を与える工場と、クリーンな工場です。
勝利条件の一つは、それぞれの地域で決められた工場の数です。アメリカなどは多くの工場をスタート時に持っていますが、もちろん勝利条件はそれ以上に建設する必要があります。発展途上国では、スタート時にも少ないのですが、勝利条件も少なくなっています。
もうひとつの勝利条件は、カードを配られます。これらは自国の条件ではなく、世界規模で工場の数をいくつ以上にするとか、逆にいくつ以下にするとか、クリーンな工場の数を増やすとかです。そのほかいくつかの条件のうち2つが配られたカードに書かれています。第一の条件のほかに、ここに書かれた2つの条件のうちどちらか一方を達成できれば勝ちです。
手番には、まず収入があります。環境に負荷がかかる工場からの収入は、環境メーターに積み上げられたコインから取ります。この環境メーターに積み上げられたコインがなくなったら、環境の完全な破壊ということで、プレーヤー全員が敗者となります。クリーンな工場からの収入は、一般のストックから取りますので、環境に負荷はかかりません。
次に工場の建設と技術開発です。残念ながらクリーンな工場は一般の工場より建設コストが高くなっています。しかし、技術開発を行うと少しは安くなります。また、技術開発は単独で行う必要はありません。他の国に呼びかけて共同で出資することもできるのです。また、開発した技術を、たとえ出資していなくても発展途上国にも与え、そこでも建設コストを下げることもできます。これらはすべてプレーヤー間の話し合いで決めることができるのです。
最後にイベントが起こります。多くの場合マイナスのイベントです。また、環境メーターにコインがたくさんあれば、ほとんど影響のないイベントですが、コインが少なくなっていると、非常に大きな影響があります。このイベントの内容は、時代の変化に追いつくため、すでに第3版まで作ったそうです。
最後に、自然の力でわずかに環境が改善されます。環境メーターに少しコインを入れます。
これを、完全に環境が破壊されるか、誰かが勝利条件を達するまで行います。
教育的過ぎてつまらないゲームかと思っていましたが、そんなことはありません。ゲームとしても充分楽しめるものでした。
やはりアメリカは、収入が多いのですが、一般工場をバンバン建設したくなるようです。環境破壊者はお前か!

オレゴン

Oregon / Hans im Glück

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西部開拓のゲームです。ボード上にカードプレイにより、人物コマまたは建物タイルを配置します。
建物に隣接するマスに人物コマを配置したら、隣接する建物により得点や特典(連続手番の権利またはジョーカー)が手に入ります。
建物タイルを配したら、それに隣接する人物コマを置いているプレーヤー全員に得点や特典が入ります。
コマを配置する場合は、自分だけに入るのですが、建物を配置したら、自分だけでなく他のプレーヤーにも入る可能性があるのです。ただし、自分の複数の人物コマが隣接するように、配置できたら高得点になります。
ゲーム終盤では、高得点になる建物タイルの配置をしたくなりますが、なかかな自分だけが得点するような場所はなくなります。あまり孤立せず、他のプレーヤーが一緒に得点してくれるような、人物コマの配置をするべきでしょうか。
ファミリーゲームとしては、程よく運と実力が混ざったゲームでしょう。

2007年10月22日 (月)

ドラゴンイヤー

Im Jahres des Dracen / alea / Stefan Feld作

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「ドラゴンイヤー」つまり辰年です。中国では辰年には災いが多いそうで、その中で自分の宮殿をいかに富ませるかというゲームです。
ゲームは、12ラウンド(12ヶ月)行われ、それぞれ4つのフェイズでできています。
ゲームを始める前に、自分の宮殿に入れる二人の人物を選択します。それぞれの人物には、手番ポイントがあり、プレイは合計の手番ポイントが高いプレーヤーから順番に行います。そのため、一般的に能力の高い人物は手番ポイントが低くなっています。
最初のフェイズは、アクションです。このフェイズでは、いろいろの種類の収入があります。また、選択したアクションに該当する人物を持っていたら、+αの収入が得られます。アクションは7種類あります。この7種のアクションをプレイ人数と同じグループに分けます。そして、手番ポイントの高いプレーヤーから順にアクションを1つ選択して行います。あとからのプレーヤーは、すでに選ばれたグループのアクションでも選択することもできますが、その場合は出費が必要です。資金が不足していたり、出費を抑えたい場合には、他のグループにあるアクションを選択するしかありません。
次が、雇用です。新たに人物を自分の宮殿に入れます。このとき手番ポイントが増えます。そして、新たな能力が増えるのです。ただし、自分の宮殿に充分な大きさがない場合には、すでにいる人物を解雇する必要があります。
3つ目がイベントです。幸い最初の2ラウンドは何も起こりませんが、それ以降は、いろいろな災いが起こり、そのたびに対応できないと宮殿から人物がいなくなります。
ただし、イベントはゲーム開始時にイベントタイルをランダムに表向きに並べることにより決まっていますので、どの時期までにどの対応が必要かは分かっています。そのため、アクションや雇用では、その重要性がこの順番により変化するのです。
 間違いなく、ゲーマーズゲーム(ゲーム好きのためのゲーム)ですが、イベントの順番や、アクションのグループわけなど、ランダム制のあるゲームに仕上がっています。
 やり込んでみたくなる魅力を持ったゲームでした。

ネズミのメリーゴーランド

Mause Karussell / Drei Magier / Jacques Zeimet作

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かわいい、子供向けゲームです。
ゲームボードの6つの穴には、ネズミが1匹ずつ入っています。そして、もう1匹のネズミがいます。それぞれのネズミの背中には、別々の色が付いています。
袋の中から、コマを3個出し、それと同じ色が付いたネズミを当てるゲームです。そのために、余っているネズミをいずれかの穴に入れて、もといたネズミを押し出すのです。そのネズミに、コマと同じ色が描かれていたら、このコマを取ることができます。
つまり、記憶力ゲームですね。
記憶力のいい人と遊んだら、少し物足りないよう言われましたが、私はほとんどどこになりが入っているのか覚えていませんでした。

ごきぶりサラダ

Kakerlanken salat / Drei Magier / Jacques Zeimet作

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もうちょっといい名前はないものでしょうか。ポーカーまではよかったけど…
ゲームは、完全なパーティゲームです。みんなでわいわい楽しめると思います。
「トマト」[ピーマン][レタス][カリフラワー]の4種類のカードがあります。カードはすべて各プレーヤー伏せて配りきります。受け取ったカードは、内容を見ずにそのまま自分の山とします。
手番には、自分の山の一番上のカードをめくり、そこに描かれている野菜の名前を言いながら、中央の共通の山に表にして置きます。
そのほか、それぞれの野菜について[禁句カード]があります。禁句カードを出す場合には、「ごきぶり」といいます。
ただし、本当の名前を言ってはいけない場合があります。
・前の人が出した野菜と同じ場合。
・前の人が言った野菜の場合。
・その野菜の禁句カードが出ている場合。
つまり、[トマト]の次に[トマト]のカードが出た場合には、トマト以外の[ピーマン][レタス][カリフラワー]のいずれかを言いながら出すのです。
そこで、「ピーマン」と言って、次のプレーヤーが「ピーマン」をめくった場合は、「ピーマン」(前の人が言った)と[トマト](前の人が出した)は言うことができません。このほか、禁句カードが出ていれば、この野菜の名前も避けなければなりません。
そして、重要なルールは、「一言しかいえない」です。間違った名前は当たり前ですが、野菜の名前の前に、「えっ~と」とか「あの~」も駄目です。
そして、3秒以内に答えなければなりません。
単純なルールですが、頭が混乱していろいろ口走るのが楽しいゲームです。

2007年10月 4日 (木)

ギャングスター

Gangster / Amigo / Thorsten Gimmler作 イラストRobert Nippoldt

Gangsterbox

Gangsterboard  Gangsterboard2

シカゴの街を10のブロックに分けてギャングたちの抗争です。ギャングのボス(プレーヤー)は車に手下を積んで、各ブロックに手下を送り込みます。得点計算のタイミングで、それぞれのブロックで、それぞれの組織の手下の数の順位により得点が得られます。ただし、多いほど高得点とは限りません。ブロックによっては、2位が最高得点だったり、最下位が最高点だったりします。うまく手下を配置することが必要です。なお、彼らはアウトローです。他の組織の手下を車のトランクに押し込み、他のエリアで下ろすこともできます。なお、得点計算時には10ブロックのうちランダムに8ブロックの得点が倍になります。この倍になるエリアは順次判明します。この差は大きいので、重点地区をよく見分ける必要があります。

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